九十九里有料道路から見た砂丘に変化?
投稿日時:2010年06月28日 10:14投稿日時:2010年06月28日 10:14
カテゴリ:千葉

【投稿者】
河口智志

【関連海岸】
九十九里片貝漁港から白里海岸

【投稿内容】
発見日時:2010年6月27日(日)

7年ぶりに九十九里有料道路を通りました。供用開始からちょうど38年が経過し、千葉県が誇る九十九里浜と縦断しながら走り、その眺望はすばらしいものです。私が20年も前にはじめて道路を使った時とはその眺めは変わってしまいました。それまでは、道路から海を見ると、凸凹した砂丘と砂浜、所々に植わっているクロマツ林。国内の砂浜では珍しい、アツバキミガヨラン(Yucca gloriosa.L. 別名:ユッカ)などの植物も自生しています。九十九里浜はそんな眺めでした。今では、砂丘は平べったくて多くの植生に覆われていました。つまり、砂の大きな移動がほとんどなくなったと言ってもいいでしょう。しかも、その先は砂浜ではなく、太平洋が一望できます。それはなぜかというと、平べったい植生に覆われた砂地(砂丘地?)の下は浜崖になっていました。

70年代初頭から始まった九十九里平野北端の屏風ヶ浦と南端(主に砂岩と泥岩の互層による)の太東崎の激しい侵食をくい止めるために消波ブロックをはじめとする侵食対策工が行われ、今では年に数センチ程度の状態にまで収まったと聞いています。ですから、九十九里浜の砂浜の形成はほとんどストップした状態から、近年まれにみる気象状況などなど自然界の荒波に従っている、というわけです。それぞれの台地に住んでいる人命の安全な確保のために行われてきた侵食工事は重要でしょう。

「地表変動論」を唱えた北大の名誉教授の著書の名のとおり、動かざること山のごとしではなく、人のライフスケールとは異なった時間で大地も海も森も地球も変化していることを学ばなければなりませんね。全国規模での砂浜の侵食は、その河口から上流へたどって行く先の源流には、戦後私たちの生活に必要な電力や飲み水などの確保にダム建設という工夫をしてきました。今になって、それが間違いだったとはいえません。治山・治水事業は国を支えてきた公共事業の一つでもあり、その恩恵を受けた県民・市民はそれで生計を立ててきたと思います。いま、砂浜は白砂青松からその姿が変わろうとしています。また、波打ち際に住んでいる住民の方々の生命を高潮や地震による津波から守る策は講じなければならないでしょう。見た目だけの砂浜が戻ればいいのかどうか、コンクリートのブロックや海に突き出た構造物がいやなのか、それが最善の策なのか、そこにひと以外の生き物の生態系も視野に入れる余裕があるのかないのか、論議が始まったばかりのような気がします。

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Satoquo SEINOさんのコメント(2010年07月20日 22:23)

 九十九里北部で、海水浴場が侵食で消えて数十年の地域。そこの代表者の方に、こんなブロックだらけで人が入れないような浜でいいのですか?と伺ったところ、「海水浴もできないし、それで食べてる人も居なくなったから、砂浜要らない。ここは農業の人ば多いから」って言われました。
 九十九里浜の砂浜は、以前は本当に素晴らしいところだったのに、消えて長らくたつと地域の方々の心からも消えていくのか。あまりに寂しい言葉でした。

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河口智志さんのコメント(2010年08月02日 13:11)

 話は飛びますが、山形の庄内の砂丘は国内でも鳥取砂丘に劣らない規模の砂丘です。しかし、砂丘形成が衰えた近年、内陸から砂地を利用した農業が松林を切り開いて海側へ進んでいます。

冬の日本海は季節風が厳しく、海と陸との境に緩衝帯(海岸林)が必要だったのでしょう。でも、喉元過ぎればなんとやらで、一部、砂浜地域に住んでいらっしゃる方以外の内陸や地方都市部に生活している住民にとってみれば、生きてゆくことになんら関係ない事と無意識のまま時間を過ごしているのでしょうね。

だから、祝日「海の日」を中山間部にお住まいの方々にも侵食列島日本を考えてもらう情報発信源が必要だと思います。

九十九里浜がやせ細ることの意味は、屏風ヶ浦の台地に住む方々の安全の確保と太東崎の崩壊を防ぐことと一宮川上流域の河川氾濫防止策に起因しているので、やむを得ないと考えます。

片貝漁港等の拡幅工による影響もそこに住む半農半漁の方々の生活に起因していることは、地元の方が一番よくご存じのことと。

こうした問題を国土保全という観点から本来、政府や国が行う事業ではないかと。縦割り行政に不満を持つだけではなく国交省、水産庁、林野庁をはじめ地方自治体が所有する土地の利活用について(今更はるか昔の海岸線には戻せないでしょうけど)、山でダムづくりに使用できなくなったコンクリートを海岸に使用するという品祖な発想?(言い過ぎかもしれません。関係各位殿)を計画・施行するのではなく後世に残せる自然の共有財産の保全に努めていただけないでしょうか。感想文。

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